◆合理的で均衡ある水準での基本的な安定維持にもプラス
このところ人民元為替レートは大きく変動しており、SDR採用決定後はその動向が注目されている。同指数はそのような情況を背景に発表されたが、今後の人民元為替レートの動向にどのような影響を与えるか、市場では一段と関心が高まっている。
「市場はこれまで習慣的に人民元と米ドルの2つの通貨間のレートに注目してきたが、中国外国為替取引センターが定期的に発表する『CFETS人民元為替レート指数』は、このような市場の見方に転換を促すものだ。今後は人民元為替相場の水準を見るにあたり、通貨バスケットを参考に計算した実効為替レートを主な指標としていくことになるが、これは人民元為替レートについて、合理的で均衡ある水準での基本的な安定の維持にもつながる」と解説員は分析する。
一部の市場関係者は、同指数は実質実効レートの一種として、人民元為替レートの新たな量的指標として位置付けられると指摘する。この指標は中国の為替政策の動向を見極める重要な手がかりとなり、人民元為替レート市場化の過程においても大きな前進になるとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月14日