このような状況を背景に、2015年11月末時点で世界の輸出市場で中国が占めるシェアは約13%と、昨年末の12.4%から顕著に拡大した。米国、EU、日本、韓国、インドなどの輸出が大きく減少するなか、中国の輸出減少幅はごくわずかなものにとどまったため、世界市場でのシェアが拡大したようだ。
今年の中国の対外貿易は貿易構造が一段と改善した。1-11月は、鉄道設備、電力設備、通信設備などの大型プラント設備が欧米などのミドル・ハイエンド市場向けに輸出され、その成長率は10%を上回った。ASEAN向け輸出は3%増加。ベトナム、インド、タイ、シンガポールなどへの輸出も10%程度、またはそれを上回る増加となった。注目すべきは、クロスボーダー電子商取引の輸出の伸びは30%を上回り、市場調達貿易の伸びは70%を上回ったことだ。これが中小零細企業の輸出を押し上げ、新たな貿易成長につながった。このほか、サービス貿易が世界市場で占める割合と中国の対外貿易で占める割合も揃って拡大している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月18日