データによれば、過去2年間に、円は米ドルに対して33%値下がりし、韓国ウォンに対して35%値下がりした。今年初めには、ウォンの円に対するクロスレートは一度は100円=900ウォンを割り込みし、こうした状況がいまも続いている。ウォン・円の直接取引のレートはなく、それぞれのドルに対するレートで計算しているため、韓国銀行(中央銀行)ができる操作には限界がある。
当然のことだが、韓国製造業の不振には韓国自身による原因もある。
中国社会科学院(社会科学アカデミー)アジア太平洋・グローバル戦略研究院の李天国補佐研究員は、「ここ数年、韓国は技術イノベーションの歩みが鈍化し、人件費が急速に上昇し、こうした原因を受けて製造業での相対的な強みが低下している。比較すると、中国はこれらの方面での進歩が早く、韓国との距離が絶えず縮まっている。中国の全体的な企業競争力は今でも韓国企業と一定の開きがあるが、経済発展情勢という大局について言えば、(韓国企業の)板挟み現象が起こりつつあることは否定できない」と話す。
また劉客員研究員は、「中国は『大衆による企業・万人によるイノベーション』を展開し、各産業の技術水準がいずれも大幅に向上した。このことが韓国の輸出企業により大きな圧力をもたらしている」と指摘する。