中国経済についてはこれまで長年に渡り、「ハードランディングはほぼ不可避」との声が度々聞かれた。しかし中国はリスクに冷静に対処しただけでなく、着実に飛躍的発展を遂げた。現在も中国経済のファンダメンタルズは変わっておらず、強固な財政基盤は以前とは比べ物にならない。外貨準備は3兆米ドル以上、国民の預金残高は100兆元以上、年間財政収入は15兆元以上に上る。豊富な物資の集積、整備された市場体系、高い改革の成果、成熟したマクロ調整、などが揃っているのに、「ハードランディング」という見方はどこから出てくるのだろうか?
中国経済の動向を正しく見つめようとするなら、「木を見て森を見ず」という近視眼的な見方をすべきではない。全体を見通し、自国や他国との比較を通じて慎重に観察しなければ、経済の全貌を探り正確な情勢判断をすることはできない。中国経済は多くの問題を抱えており、供給側の体系整備も遅れている。資本市場の監督管理についても経験や能力が不十分だが、問題点というのは逆に改革の原動力ともなるものだ。中国は今まさに供給側の構造改革を加速しており、過剰生産能力の削減、不動産在庫解消、脱レバレッジ、企業コストの引き下げ、脆弱産業分野の補強、という5つの主要課題に取り組んでいる。これらの関連措置は中国で新たな経済のうねりを巻き起こし、巨大なエネルギーを放出しようとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年2月2日