広東省出入国検験検疫局からの情報によると、中国と韓国、オーストラリア政府が締結した自由貿易協定(FTA)が昨年12月20日に発効した以降、同省で韓国とオーストラリア向けの輸出貨物に添付する原産地証明書の発行件数が大幅に増加した。輸出企業の関税減免額は大きく拡大している。
FTA発効以降で、韓国向けの輸出貨物に対して広東省出入国検験検疫局が発行したアジア太平洋貿易協定(APTA)と中韓FTAに基づいた原産地証明書は計1万535通、金額ベースで3億900万米ドルに上った。それぞれ前年同期比で149.17%、153.28%増。また、オーストラリア向けの輸出貨物に対して発行した特恵関税制度と中韓FTAに基づいた原産地証明書は計1万1658通、金額ベースで2億9400万米ドル。伸び率は741.13%、371.35%に達した。これにともない、減免された関税は合わせて6030万米ドルと、前年同期を226.21%上回っている。
製品別でみると、広東省出入国検験検疫局が発行した中韓・中豪FTAの原産地証明書は、機械設備、電子、化学工業、鉄鋼、家電、アパレル、皮革、靴類など広範囲に及ぶ。企業の関税減免幅が拡大しただけでなく、FTAの発効は同省から韓国、オーストラリア向けの輸出拡大も後押ししている。