【1】一部の産業の市場需要がピークを迎えつつあり、産業の発展に向け生産能力削減が必要。
経済成長が新たな段階に入り、重化学工業製品の需要がピークを迎えつつある。生産能力過剰はすでに景気変動による問題ではなく、絶対的な過剰が深刻になっている。需要拡大に依存したり、次の景気回復期での自然解消を待ったりすることは不可能な状態だ。
【2】生産能力過剰は「四降一昇」など中国経済の矛盾と問題の主因。
2012年から中国経済の矛盾と問題の重要な原因は「四降一昇」とされてきた。すなわち、◇経済成長率の低下、◇工業品価格の下落、◇実体企業の収益低下、◇財政収入の伸び鈍化、◇経済リスクの発生可能性の上昇、――だが、生産能力過剰がこれらを引き起こす大きな要因となっている。