中国財政部の楼継偉部長は2日、20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議についての記者会見で、「中国経済は構造改革を進めるなかで巨大な成長潜在力を発揮する可能性がある」とし、「構造改革が今後も引き続き中国の経済成長を支えていく」との見通しを示した。
楼継偉部長は、中国には豊富な政策手段と巨大な改革の余地があり、これらが中高速成長を確実なものにすると語る。中国の経済成長に対する国内消費の寄与率は66.4%、サービス業の寄与率は50.5%だ。労働人口が減少するなか、このような経済構造が中高速の成長を支えるのは簡単なことではない。しかし中国は構造改革を通じて、巨大な成長潜在力を発揮する可能性があり、それが今後も中国の経済成長を支えていく見通しだとしている。
供給側の構造改革については、次のように解説した。供給側とは生産要素の側を指す。供給側の生産要素をより効率的に結び付け、ゆがみの解消、取引コストの低減を図ることが改革の内容だ。改革とはゆがみを是正することだ。中国経済のゆがみは深刻なため、巨大な改革の余地があり、改革による成長の余地もまた大きい。改革にあたっては、早期に成果が上がる措置と時間をかけた長期の取り組みを組み合わせて推進する必要がある。