中国の構造転換や今後の発展が直面する課題に対し、ラガルド氏は「3つの政策ポイントがバランスの確保につながる。“開、縮、拡”、英文の頭文字をとって“ONE"と呼ぶ」と提言した。
「“開”は開放。中国経済の一層な市場化、世界経済との一体化を指す。“N”は縮小。貧富の格差、都市部と農村部の格差を縮めると同時に、環境を配慮するグリーン発展に注力する。これがより持続的な、広く共有できる繁栄をもたらす。“E”は拡大。イノベーション、創業、研究開発への投入を拡大し、産業のレベルアップを実現する。そこから新たな成長原動力がうまれる。これが“ONE"原則だ」とラガルド氏は解説した。
挨拶の最後に、ラガルド氏はことわざを引用し、中国の今後の発展に対する自信を示した。「さきほどフォーラム理事長が“衆人拾柴火焔高”(大勢で薪を拾えばたき火の火は高くなる)に言及したが、私もここで一つのことわざを借りたい。“人心斉、泰山移”(人の心が1つになれば、泰山でも移すことができる)」流暢な北京語で言ったこのことわざは満場の拍手を浴びた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月21日