2011年に日本の近海で大地震が発生したニュースがタイに伝わると、その日から多くのタイ人が街頭での募金活動を始めた。タイの日系自動車企業では、タイの工場労働者が日本人経理と抱き合いながら涙するという感動的なシーンも見られた。統計によれば、タイは日本に6億バーツ(約18億7千万円)を超える募金を行ったという。このデータが公表されると、中国の外交官は四川大地震に対するタイからの募金は3億バーツにも満たなかったことを大変感慨深く思い起こしたという。
ミャンマー北部を取材した際、日本の慈善団体が独立武装勢力であるミャンマー北部の少数民族に停戦を条件に援助を申し出ていることを知った。フィリピンではミンダナオ島のイスラム系住民の武装勢力の武装を解くのに日本の慈善金が使われたと聞いている。
今年1月には、2年余りにわたったブラジル駐在を終えた。2014年にブラジルで開催されたワールドカップC組の試合では、日本チームが1対2でアフリカのコートジボワールチームに敗れた。日本チームはグラウンドでは敗れたが、グラウンドの外では勝った。なぜなら、日本のサッカーファンたちが雨具を着て、会場内のゴミ拾いをする写真がネットに載せられたからだ。これらの写真はツイッターやフェイスブックといったSNSを通じて世界各地に広まった。
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