国際化――世界銀行の基準を参照 投資貿易ルールの国際化へ
天気は少し曇りがちとなった20日だが、横琴の大動脈と言える環島東路の両端の各建設プロジェクトはいつものように歩みを止めていなかった。この島では現在、1千億元を超える重点プロジェクトの建設が進められており、これらのプロジェクトの建設速度をいかに速めるかが横琴の発展のカギとなっている。
横琴ではこの日、民間投資の建設プロジェクト管理モデルの革新の試行が始まった。世界銀行のビジネス環境評価における「施工許可」効率の3つの指標(「手続件数」「手続時間」「コスト」)に基づき、インフラ建設のプロセスにおける各行政部門の審査認可にかかる時間を短縮し、建設申請のサイクルを30%短縮し、帳簿上の資金コストだけで毎年1億元近くの節約を可能にするものである。
国際的なハイスタンダードの投資貿易ルール体系を模索し、国際化・市場化・法治化の進んだビジネス環境を構築することは、自由貿易試験区建設の重要な内容となる。「ハイスタンダードの投資貿易ルール体系」の具体的な内実に対する横琴の認識は、当初は十分なものではなかった。だが横琴に隣接する香港は、世界的に認められた優れたビジネス環境を備えており、香港のビジネス環境に対する詳しい分析と研究を経ることで、横琴は、国際化・市場化・法治化されたビジネス環境の構築に直接的な手がかりを獲得し、世界銀行のビジネス環境評価体系に基づいた取り組みを進めることとなった。
横琴は、国内の権威あるシンクタンクとの協力を通じて、世界銀行の10本の評価指標体系に照らした研究と比較を行い、横琴自由貿易エリアにおける国際化・市場化・法治化の進んだビジネス環境の構築の事業プランを作成し、制度革新の系統化や全体性、モジュール化を推進してきた。
横琴エリアは発足1年で、150件余りの改革革新措置を実施し、横琴の特色を備えた「制度革新プール」を形成してきた。リスト管理を重点とした市場監督管理体系、商事登録改革の強化を重点とした行政サービス体系、国際的な信頼性を重点とした司法行政体系、防止・監督を重点とした汚職撲滅体系、クロスボーダー金融を特色とした金融革新政策、貨物・人員・資金の効率的な流動を目標とした貿易投資の便利化制度などの制度革新を進めてきた。
これらの革新措置の多くの部分はTPP・TTIPなどの国際投資貿易ルール体系の要求と接続するものである。例えば外国人投資のネガティブリスト管理や知的財産権の保護、貿易の監督管理、投資の便利化、原産地認証、投資者権益保護などの探索は、中国の対外開放の深化に新たな道を切り開き、新たな経験を蓄積するものとなる。