北京に本部があるベンチャーキャピタルの投資マネジャーは、「二次元は若者のサブカルチャーの1つだ。しかし私は、5年以内にこれが主流になると考えている」と言う。彼は上海を拠点とするスタジオ「絵夢文化」に投資している。「大企業は時代に応じて変化しなければならない。さもなければ、結局間違った商品を作ることになる」。
アニメサイトの「AcFun」は2015年8月、5000万ドルの資金調達をした。主な調達先はアリババ傘下のYoukuとTudouである。同年、深圳株式市場に上場する奥飛娯楽は、中国アニメサイト「有妖気」を9億元で買収した。テンセントも11月、2億元で「bilibili」(中国のニコニコ動画)の15%の株式を取得した。現在、bilibiliはテンセントと提携し、今後2年で国内アニメ作品を20本製作する。 だが、コンサルティング会社「易観国際」のアナリストである黄国鋒氏は、投資のほとんどは浪費に終わると見ている。登録料の利益はサイトによってさまざまだが、ほとんどのサイトは運営コストさえ捻出できていない。
「ビジネスモデルが成り立っていないにもかかわらず投資したい企業が多いのは、この市場が初期段階にあり、価格が安いからだ。今のうちに進出しておけば、将来は有利に働くかもしれない」と黄国鋒氏は付け加える。 「創新工場」の陳悦氏は、今後ゲームやEコマースから派生した商品から利益を出せると話す。「製作や発表だけで大儲けするのは難しい。しかしゲームの改編や周辺商品を販売することでチャンスが生まれる。もし一部のアニメが多くのファンを魅了することができればの話だが」。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年5月31日