大疆創新(DJI)の無人機
中国ネットリサーチ最大手の艾瑞諮詢(アイリサーチ)はこのほど発表した「2016年中国無人機(ドローン)産業研究リポート」で、中国の小型民間無人機市場は高度成長期に入っており、2025年には市場規模が750億元に達するとの見通しを示した。新華社が伝えた。
無人機は人間に代わって空中で作業を行うほか、空中プラットフォームの形成、他の部品を組み合わせた応用も可能だ。無人機は個人消費者向けと産業用に分けられ、消費者向けの用途は空撮機能が最も一般的。産業用では、主に農薬散布、気象観測、物流配送などに活用されている。
リポートは、2025年には空撮・農林・安全保障などが無人機応用の注目分野になると指摘。750億元の市場規模の内訳は、空撮が約300億元、農林・植物保護が約200億元、安全保障が約150億元、送電線パトロールが約50億元。
リポートの統計データによると、中国の小型民間無人機市場の成長率は近年50%以上に達している。製品・サービスのバリエーションが広がったうえ、市場は世界シェアの70%を占める大疆創新(DJI)の独壇場となっている。無人機産業をめぐり、保険、SNS、専門メディア、データ収集などのサービス業態が整いつつある。
しかし、無人機産業はいま多くの課題に直面しており、今後は法整備や技術向上、応用分野の開拓などが待たれる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月7日