テレビ業界の価格競争が国内から国外に広がりつつある。中国国家海関(税関)総署の発表によると、2016年1-4月の中国のテレビ輸出台数は前年同期比13.1%増の2150万台だった。輸出台数が大幅に増加する一方、輸出額は201億8000万元に4.2%減少した。
これについて業界専門家は、中国のテレビ輸出をめぐる競争が激化した結果との見方を示した。価格が重視され、輸出競争が激化しているのは中国国内市場の先行きが楽観できないことと関係があり、国内市場が成長する見通しがないなか、各社が相次いで国際市場へと向かい、激しい競争が海外まで広がったと分析している。
「家電下郷(農村部の家電購入補助)」や「以旧換新(都市部の家電買替補助)」などの家電政策により国内のテレビ市場は次第に飽和へと向かった。奥維雲網(AVC)のデータによると、2014年に中国テレビ市場の成長がここ30年で初めて減速し、テレビ販売台数は前年比6.6%減の4461万台、販売額は14.5%減の1462億元だった。