中国はすでに「国際道路運送条約(TIR条約)」を締結しており、欧州につながる高速の「新シルクロード」の建設に向け重要な一歩を踏み出した。
同条約の規定によると、陸路のコンテナ輸送業者は出発地から目的地までの運送途中に税関の検査を受けず、税金や保証金を支払う必要もない。同条約の締約国になった中国のコンテナは、道路によりアイルランドに直接輸送できる。中国交通運輸部の公式サイトによると、運輸服務局の劉小明局長は7月12日、国際道路輸送連盟の責任者と会談した際に、中国が国連に加盟を申請したと述べた。
国連欧州経済委員会は、同条約を管轄する。同委員会のバッハ事務局長は「これは中国政府にとって非常に重要な要素だ。コンテナが国境を通過するたびに検査を受けるならば、中国から欧州までの輸送費が大きく膨らむ」と指摘した。
道路により欧州に輸出される中国の貨物量は、欧州への輸出の10%未満で、大半が船や航空機で輸送されている。陸上の複雑な手続きがなければ、中国から欧州までの陸路の輸送は海運よりも速く、スマートフォンや衣料品など時間に敏感な大口商品にとって重大な意義がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月28日