このところ世界経済の弱い回復が続き、経済成長の不確定性が増加している。同時に、世界貿易の持続的な成長鈍化で貿易保護主義が台頭し、欧州や日本などによる大規模な金融緩和が通貨安競争を引き起こした。
今年に入ってから中国は20カ国・地域(G20)議長国として、主要国のマクロ政策での協調、貿易保護主義への反対、「貿易円滑化協定(TFA)」の早期実施の推進でポジティブな貢献をしてきた。同時に、中国は積極的な財政政策、穏健な金融政策を実施し、対外投資を継続的に拡大することで世界の貿易と投資を安定させる重要な力となり、世界の経済成長に新たな原動力を注いでいる。
ここ数年、世界の貿易・投資は全体的に楽観できない状況だ。世界貿易機関(WTO)のデータによると、2008年以降、世界貿易の成長が大幅に鈍化し、成長率は1990年から2008年までの年平均7%が、2009年から2015年には年平均3%の水準に低下した。