政治・経済リスクの増加、貿易保護主義の台頭、金融市場の変動拡大という状況下で、主要国がマクロ政策の協調を強化することが特に重要だろう。9月に中国が主催するG20杭州サミット(首脳会議)はこの点で注目を浴びており、各国が経済政策面でコンセンサスを固めることはマインドの向上と期待の改善につながる。
ブラジル-アジア太平洋研究所のセヴェリーノ・カブラル所長は、世界経済は依然として見通しが悪いものの、世界経済の絶え間ない調整プロセスのなかで中国を代表とする規模の大きい発展途上国が自国経済の成長ペースを保つと同時に、他国の輸出入貿易にも貢献していると分析した。中国が沿線国と共に建設に注力している「一帯一路」構想は、アジアと欧州経済の連動的成長につながる上、ラテンアメリカとアフリカにも結びつくことが期待でき、新たな国際協力の良い循環をつくると予想。中国は今、世界の経済成長をけん引する中心的存在になっているとの見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年8月1日