今年に入ってから、中国政府が供給側の構造改革に力を入れ、製品やサービスの質の改善と供給効率の向上を図り、経済・社会の発展に新しい原動力を提供した。
具体的に見ると、2016年上半期、中国の住民消費が安定的な伸びを保ち、消費高度化の流れが強まりつつある。中国の消費の高度化には次の6つの特徴がある。
1、消費の伸びが安定を保っている。上半期、社会消費財小売総額が前年同期比10.3%増の15兆6138億元となり、伸び率は前年同期と横ばい。投資伸び率が低下し、輸出が低迷する中、消費需要による経済成長をけん引する役割が突出。最終消費の経済成長への寄与率は73.4%に達し、前年同期を13.2ポイント上回った。
2、消費構造がより合理化。上半期、全国住民の1人当たり消費支出が同8.8%増の8211元。分野別にみると、食品、衣類、生活用品などの基本消費が安定的な伸びを維持し、発展・享受型サービス関連消費が明らかに加速。うち教育・文化・娯楽、医療・ヘルスケア関連支出がそれぞれ12.9%、13.2%増。全体に占める比率が前年同期から明らかに上昇。
3、住居・交通関連消費が安定を維持。政府による住宅公共積立金の効率的利用の促進や農村出稼ぎ労働者の住宅ニーズの喚起、住宅ローン頭金比率および住宅取引関連消費税税率の調整などを背景に、今年上半期の全国の分譲住宅の販売面積と販売額がそれぞれ同27.9%、42.1%増。中古車取引利便化、駐車場建設の加速、新エネルギー車発展奨励などの政策の実施により、上半期の自動車販売台数の伸び率が前年同期を6.7ポイント上回った。中でも、スポーツ用多目的車(SUV)と新エネルギー車の販売台数がそれぞれ44.3%、126.9%増となった。