「革新的で、活力ある、連動した、包摂的な世界経済の構築」をテーマとする第11回20カ国・地域(G20)サミットが、9月に中国の杭州市で開かれる。豪シンクタンク・ロイ国際政策研究所G20問題研究員は新華社の独占インタビューに応じた際に、今回のサミットが重要な力を発揮することを信じており、サミットが世界経済に新たな活力を注ぐことに期待していると述べた。
G20問題を長期的に研究している同氏は「G20サミットは国際舞台で重要な役割を演じている。出席者、サミットそのものの国際的な影響力が日増しに高まっている。今回の杭州サミットが、これまでよりも重要な力を発揮することを信じている」と述べた。
「中国は合理的な議事日程を組み、G20加盟国が長期的に直面している経済の課題について議論するだろう。先ほど開催されたG20貿易・エネルギー大臣会合で得られた成果により、今回の杭州サミットで一連の行動計画と戦略的青写真がまとめられることへの期待を深めている。これらの成果は、世界経済に積極的な影響をもたらすだろう」
英国のEU離脱などの影響を受け、世界経済成長は不確定性が高くなっている。同氏は、経済成長の減速といった問題について、G20は世界経済振興の重用な力を発揮していると指摘した。
「G20は経済危機の中で間違いなく力を発揮する。G20は危機発生前に十分に備えをし、各国経済の耐圧性・柔軟性を高めるべきだ。またG20も世界経済の力強い、安定的な成長の推進で重用な役割を演じている」
しかし同氏は「現在の世界経済にはまだ差し迫った危機が生じていないが、過去数年の観察によると、世界の経済発展はG20サミット前の目標を実現しておらず、やや懸念している」と強調した。
2014年のG20ブリスベン・サミットでは、今後5年内に全体の国内総生産(GDP)を2%引き上げるという計画が打ち出された。しかしながら、この目標達成は現在難航している。
「G20が世界に危機管理能力を示すことができるかが、現在の問題だ。これは世界経済の力強い発展の促進に対して重要な力を持ち、またG20の世界的な指導力を示すことができる」
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月18日