阿福さんのキャッシュレス体験は、杭州の消費者にとっては新しい日常でしかない。中国がインターネット金融で世界のトップを走る今、西湖の美しさでたたえられてきた杭州は、世界最大のモバイル決済都市になりつつある。食事は口コミを見て注文し、スーパーでは携帯で商品を選び、タクシーに乗れば支付宝で決済する。携帯電話でチャージするのも、水道・電気・ガス料金を支払うのも、資産運用するのも、今では珍しくなくなった。
アント・ファイナンシャルの関係者は、「杭州では、外出する時に現金を持っていなくても、衣食住交通がすべて携帯電話でまかなえる」と話す。
アントが発表したデータによると、現在、杭州のタクシーの98%がモバイル決済対応で、スーパー・コンビニエンスストアの95%以上で支付宝の決済サービスが使える。飲食店約4万軒のうち、2万2千軒でも支付宝が使える。美容院、カラオケ、レジャー施設などの産業も支付宝決済を後押しする。
北京大学国家発展研究院が発表したデジタル金融包摂指数をみると、2011~15年の全国337都市におけるデジタル金融包摂のトップは杭州だった。杭州はモバイル決済、与信、資産運用業務、投資、保険などの分野でも全国で首位に立っている。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年8月24日