カーシャ総領事によると、ポーランドで進行・計画中のプロジェクトは多くの分野に及ぶ。バルト海鉄道プロジェクトは、ラトビアとリトアニアを通ってポーランドに入る唯一の鉄道で、第1期工事が2017年に完了し、第2期の資金導入入札を今年秋に終える予定だ。バルト海南岸に位置するポメラニアには新たな産業パーク建設が計画され、欧州につながる重要な港湾がある。ウッチはポーランド交通ネットワークの要所で、高速鉄道の新設プロジェクトを計画しており、現在ポーランド政府が積極的に中国企業と接触している。
黒海で最も重要な港湾、コンスタンツァ港を有するルーマニアは、港の拡張と工業パークの高度化を進める必要に迫られている。在中国ルーマニア大使館のオーグスティン参事官(ビジネス担当)は、ルーマニアがドナウ川に多くの港を持っており、いずれも近代的に高度化する必要がある上、港から広がる道路や鉄道の建設も急がなければならないと指摘。ルーマニアのドナウ川から黒海への水路と陸路を通れば、中国の貨物をスムーズに西欧へ運べると話した。
工業パークに関してルーマニアの状況は特別だ。オーグスティン参事官は、ルーマニアでは工業パーク70カ所以上、企業1100社超が各地域に分散し、ITや石油を中心に異なる特色の工業パークを形成していると説明。「ルーマニアは重要なエネルギー産業国で、今後は中国とエネルギー対話・協力センターを設立する。全てのパークには税減免措置が講じられるため、中国企業の投資には有利だろう」と述べた。