あさって4日から開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会合(杭州サミット)に合わせ、財界トップらによるビジネスサミット(B20)も開かれる。2014年のG20豪ブリスベン・サミットに合わせて開かれたB20で「シェルパ」と呼ばれる補佐役を務め、今回のB20の特別顧問を務めるオーストラリアのロバート・ミリナー(Robert Milliner)氏はこのほど、経済日報の取材に次のように答えた。
「中国は持ち回りであるG20議長国としての役割を十分に果たせるだろう。杭州サミットでは、世界経済が直面しているかつてないほど厳しい問題にどう向き合うかについて話し合われる。革新、構造改革、包容、発展などの議題が初めてG20サミットで取り上げられ、世界経済の中長期的な発展に向けた持続可能な原動力となることがより重視される」
「サミットでは、革新の推進、グローバル経済金融ガバナンスの整備、構造的改革の提唱、インフラ整備のほか、世界経済の安定と均衡、持続可能な発展の実現に向けた対策について討議される。革新を例に挙げると、これは経済成長を押し上げる新たな牽引役であり、これについては広く認識されている。だが、その革新を如何にして推進し、さらに革新する力を如何にして生産力に転化するかについては、各方面が検討し、経験を共有した上で、具体的な行動の枠組みを策定し、各国が革新の足並みを加速させる必要がある。また、構造改革の推進は、中国がグローバル経済金融ガバナンス体制に大きく貢献するものになるだろう」
「世界金融危機以降、各国は相次いで金融緩和策を打ち出し、流動性を高めすることで経済成長の押し上げを図ってきた。
だが、一部の国では緩和策は期待されたほどの効果はなく、逆に財政赤字の拡大につながった。金融政策の合理的な運用は、短期的に経済を活性化させるが、長続きはしない。中長期に持続可能な成長を実現するには、一連の構造改革の推進が必要であり、経済成長を制約する要因を改革しなくてはならない」
「より効率的なグローバル経済金融ガバナンス体制を構築することも G20の主要目標だ。中国による推進のもと、G20はすでに金融制度改革、税制改革、国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)の見直し、グリーン金融の発展、管理の透明化などを含むガバナンス体制の改革に乗り出している。いずれもバナンス体制に大きな影響を及ぼすものであり、各国・地域の経済発展と各種産業の発展により良い外部環境を創出し、経済の成長ポテンシャルを刺激することにつながるだろう」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月2日