G20杭州サミットの重要関連活動、G20ビジネスサミット(B20)が3日午後に開幕する。世界のビジネス界のエリート800人以上が杭州に集い、世界経済の発展について議論する。
世界経済の回復の原動力が乏しいが、世界のビジネス界はB20でどのような話題に注目するのだろうか?世界経済・金融ガバナンスに、どのような智慧を捧げるのだろうか?ここからはB20サミットを見据え、世界のビジネス界のエリートの声に耳を傾けていこう。
ビジネス界のエリート、中国で何を話すか
2016年G20ビジネス界活動主席、中国国際貿易促進委員会会長の姜増偉氏は1日、G20プレスセンターで開かれた記者会見で、「B20は毎年、G20加盟国のビジネス界の代表者を集め、世界経済が直面している中心的な課題と重大な問題をめぐり十分に議論し、共通認識を形成し、政策提言報告書を作成し、首脳の参考資料としてG20サミットに提出している」と説明した。
姜氏によると、「2016年B20政策提言報告書」は3日午後にG20サミットに提出され、G20による世界成長対策、世界ガバナンス案に提案を行う。同報告書は金融による成長促進、貿易・投資、インフラ、中小企業の発展、雇用・汚職撲滅といった6大議題に焦点を絞り、各国が共に関心を寄せる世界経済・貿易分野の需要と発展動向を反映する。
会期中、出席者は「革新的な世界経済成長方法」「より効率的な世界経済・金融ガバナンスの推進」「力強い国際貿易・投資の実現」「包括的・連動的な発展の促進」という4つの専門テーマをめぐり、マンツーマンで議論する。
経営者、世界経済に処方箋
G20サミットに間もなく提出される「2016年B20政策提言報告書」は、経営者の声を反映する、世界ビジネス界の世界経済の問題解消に向けた「処方箋」だ。
国際貿易の持続的低迷という近年の情勢を見据え、B20はG20に対して「貿易円滑化協定」の批准と実施を急ぐよう呼びかける。姜氏は、これは各国、特に開発途上国の企業に大きなチャンスをもたらすと述べた。
またB20は、プロジェクト、投融資支援、相互接続など、インフラ整備の強化に関する5つの提案を行った。ボストン・コンサルティング・グループは、この5つの提案が採用され上手く実行されれば、世界経済活動に向け2兆ドルの価値を創出し、G20加盟国に3000万人の雇用枠をもたらすと予想した。
クリーンエネルギーの投資不足額は、2020年に5000億ドルに達する見通しだ。B20はグリーン金融、普恵金融(金融包摂)についても提案する。
姜氏は「世界銀行は、世界の成人25万人が銀行口座を開設していないとしている。ビジネス界はその責任を負うが、大きな潜在力を秘めた市場にも直面している。グリーンな金融と普恵金融の発展を加速し、各国の国民の日常生活をよりエコロジーで便利にする」と話した。
2016年B20雇用活動共同主席、国際経営者団体連盟議長のリオハ氏は「報告書は世界ビジネス界の心の声に十分に耳を傾けた後、数ヶ月をかけてまとめられたものだ。共通認識を広く形成したが、より重要なのはその先見性だ。G20の世界成長対策、世界ガバナンス案に智慧で貢献できる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月3日