ヒンクリー・ポイントC原発の総投資額は180億ポンド(1590億元相当)、英国が20年ぶりに新規建設を許可した原発プロジェクトで、フランス電力(EDF)と中広核が共同出資で建設する。中国企業の投資額は60億ポンドに上る見込み。同原発にはEDFが開発した欧州加圧水型原子炉(EPR)が採用され、完成後は英国の電力供給全体の7%を担う見通しだ。
中仏両国はヒンクリー・ポイントCプロジェクトの建設に続き、サイズウェルC、ブラッドウェルBの2大原発プロジェクトを共同推進する計画だ。ブラッドウェルBプロジェクトには、中国の国産第三世代原子炉「華龍1号」の技術が採用される予定。このため、ヒンクリー・ポイントCプロジェクトは、中国の原発産業が欧州、世界の先進国市場へ参入するための重要な「足がかり」になると見られている。
「英国の原発建設の向こう側には、世界の広大な原発市場が広がっている。国際原子力機関(IAEA)などの予測では、世界の原発需要は全部で200基を越える見通しで、頭角を現してきた中国の原発企業には成長の余地がある」と、中広核国際協力開発部の楊茂春総経理は語る。