AFP通信の12日の報道によると、今年1月から8月までのゼネラル・モーターズ(GM)の中国での販売台数は8.1%の大幅な伸びを記録し、238万台に達した。だが同社の米国での販売台数は4.2%減少し、196万台にまで落ち込んだ。
ゼネラル・モーターズの8月の中国での販売台数は29万3537台で、月間販売台数での史上最高水準に達し、昨年同月比の伸びは18%にのぼった。
ゼネラル・モーターズ中国法人の銭恵康総裁は、「今年の販売は予想以上に力強い。今年の前期から中期について我々は、昨年比での一桁成長を予想していた。今年の販売台数は予想を上回っている」と語る。
ゼネラル・モーターズは中国で、シボレーとビュイックの「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」(SUV)とセダンを販売している。ビュイックは中国では、特別な歴史を持った自動車だ。孫中山(孫文)もビュイックに乗っていた。
ゼネラル・モーターズは中国でさらに、傘下の高級ブランドのキャデラックを広めることを希望している。
銭恵康総裁によると、ゼネラル・モーターズは、中国の自動車販売台数は2020年までに、2015年の2510万台から3000万台に拡大すると見込んでいる。
報道によると、中国の農村と中等都市の需要は日増しに拡大しており、中国の自動車市場は引き続き成長する見通しだ。ゼネラル・モーターズは、こうした地区の中所得の消費者をターゲットとし、上海汽車集団との合弁で「宝駿」と「五菱汽車」を打ち出している。
ゼネラル・モーターズは2014年、3年以内に中国に120億ドルを投じ、5年以内に60車種を打ち出し、さらに中国での生産能力を65%高めると宣言していた。
報道によると、ゼネラル・モーターズが直面しているカギとなる挑戦は、長城汽車や長安汽車、北京汽車、東風汽車などの中国企業との日増しに激化する競争である。これらの自動車ブランドは、消費者のより多くの信頼を獲得し、良好な販売台数を記録している。
ケリー・ブルー・ブック社のアナリストのレベッカ・リンドランド氏は、これらの中国ブランドと競争するため、ゼネラル・モーターズは、中国市場でのプロモーションの支出を増やすことを余儀なくされたと指摘する。