周副司長は、「人民元高の流れは変わったが、海外で人民元資産を所有している人でも中国経済の成長の恩恵を受けられるようになった」と説明する。
海外の資産家の人民元所有意欲が右肩上がりへ
10月1日からは、人民元がIMFのSDR構成通貨になり、IMFにおいても、その189の加盟国においても、理論上、人民元を準備通貨とすることができるようになる。
現在、世界の中央銀行の準備資産は約11兆4600億ドル(約1146兆円)。そのうち、人民元が占める割合はわずか1.13%にとどまっている。しかし、周副司長は、「人民元がSDR構成通貨になれば、中央銀行系の機構だけでも、準備通貨に人民元が占める割合は短期間のうちに4%以上に上昇する」と予測している。
中国の銀行間市場債券のホスティング量は約70兆元(約1050兆円)。そのうち、中国人以外が所有する債券残高は1%以下だ。IMFの研究によると、ほとんどの成熟した市場や新興市場、外国人が所有する本国の債権の割合は通常10-20%となっている。
「2016人民元国際化報告」では、「人民元SDRの構成通貨になれば、外国の資産家の人民元に対する信頼は右肩上がりになり、人民元資産を所有したいという意欲も強くなっていくだろう」と予測している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2016年9月25日