今年年初以来、外国資本が中国資本市場に入る経路はますます増加し、既存経路の柔軟性と利便性もますます向上している。中国資本市場の開放加速は国際大型金融機構の関心を呼んでいる。
シティグループ香港区証券サービス部主管の陳金丹氏は、中国は市場開放の多くの分野で過去1年、重大なブレークスルーを実現してきたと指摘する。中国政府はまず、海外投資家が関心を寄せるいくつかの分野での制限、とりわけ資本の自由な出入りの面での問題を重点的に解決したきた。推進された主な取り組みとしては、株式市場取引相互連結メカニズムや適格外国機関投資家(QFII)、人民元適格外国機関投資家(RQFII)、銀行間債券市場開放などが挙げられる。
「深港通」(深センと香港の株式市場の相互乗り入れ制度)がまもなく正式に始動することを背景として、陳金丹氏は、海外投資家に対する「深港通」開通と「滬港通」(上海と香港の株式市場の相互乗り入れ制度)改革の重要な意義を特に強調した。陳氏によると、株式市場取引相互連結メカニズムは、参加する投資家の種類に制限がないだけでなく、いかなる審査認可も不必要であり、中国のA株市場への海外投資家の進出の柔軟性と便利度を大きく高めるものとなる。中国の監督管理層はここ1年で、クロスボーダー取引の総限度額を撤廃し、投資家の未来の資産配置の調整をより便利にした。一日の純購入額に対する制限はまだ存在しているが、リスクコントロールのための措置であり、実際の取引にはそれほど多くの制限を課すものではない。