中国政府はグレー市場の抑制と国内消費の増加を促すため、海外郵送での購入商品や、帰国時の持ち込み商品の中の5000元以上の商品に輸入税をかけることを決めた。高級ブランドの腕時計も関税がかけられる。現在、中国の税関は検査を厳しくしている。持ち込み商品で手数料を取る乗客がターゲットだ。
中国大陸の高級品価格は海外より高い。しかし現在、変化が生じている。2015年3月、対人民元でユーロのレートが下がった際、シャネルはアジア市場での販売価格を引き下げた。それに連動するように、カルティエ、タグ・ホイヤー、パテック・フィリップなどのブランドも同様の措置を採った。しかし専門筋は、輸入関税と現地の運営コストから、中国での高級品販売は今でも海外より平均40%高いと指摘する。だからこそ海外代理購入が盛んになっているのだ。
ブランドコンサルティング企業のInterbrandのレベッカ・ロビンス氏は、代理購入業の人々をビジネスマンと見なしている。同氏は「ブランド企業の人々から見て、その意味は大きい。両者の関係はもはや“ビジネスマンとエンドユーザー”でなく“ビジネスマンとビジネスマン”になっているからだ」と述べる。同氏によると、ブランド企業にとって、このことはエンドユーザーとの関係構築を困難にしているという。「ひとケタの利益増にしかなっておらず、消費者のブランドに対する忠誠心が失われてきているなど、確かに心配の種が存在する」。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年10月18日