中金所研究員の趙慶明チーフ・エコノミストは、為替レートがファンダメンタルズの影響を受けるため、今後米ドルが高値で推移し、新高値をつける可能性もあるとの見方を示した。また、中国の外貨準備高の減少が続くことや、9月の消費者物価指数(CPI)などの指標が予想を下回ったことが、人民元安につながったとみている。
中国銀行は、第4四半期に人民元安の圧力が残るものの、下値の余地が限られ、上下の激しい変動が続く可能性があると分析した。また、民生銀行研究院のマクロ経済研究員を務める劉傑氏は、10月の為替動向が極めて重要となり、中国人民銀行(中央銀行)の為替政策の方向性をある程度反映すると指摘。「もし10月に人民元レートが秩序だって緩やかに下落すれば、当局が人民元の上下双方向の変動に対する許容度を拡大する可能性がある」としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年10月18日