戴康チーフ・ストラテジストは、社保基金の投資配分スタイルや、社保基金に比べリスク許容度が低く、流動性の需要が高いという年金基金の特性をもとに、ディフェンシブ性の強いバリューセクター(医薬・バイオ、食品・飲料など)や業績の下支えがある成長セクター(通信・メディア・科学技術の時価総額の大きい大型株)に資金が投じられると予想。銘柄選定については、大型株、割安優良株、業界大手を中心に、バリュー投資と頑健性が重視されるとの見方を示した。
「年金基金の市場流入は短期的にみると、A株全体に及ぼす直接的な影響(資金増に伴う相場押し上げ効果)は比較的小さいものの、市場マインドを向上させ、優良株や大型株の相場構造にプラスの影響を及ぼすだろう」。戴康チーフ・ストラテジストは、長期的には年金基金がA株に数兆元規模の資金増をもたらし、投資家構造の合理化とA株の投資環境の改善を通じたバリュー投資理念の形成や市場の安定性増強につながり、中国資本市場の健全な発展を促進するとの見方を強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月10日