しかしながら、中国市場は消費の大きな潜在力を示している。前瞻産業研究院が発表した「中国越境EC産業パーク研究報告書」によると、越境ECの市場規模は2014年の4兆2000億元から2015年の5兆4000億元に拡大している。2016年上半期に新制度による影響を受けたが、越境ECの規模は前年比30%増の2兆6000億元に膨れ上がった。
利用のハードルが下がる
越境EC業者にとって、ブラックフライデーは市場を育てる絶好のチャンスであり、市場を刺激する「カンフル剤」でもある。アマゾン、天猫国際、洋碼頭、網易考拉などの越境ECサイトは、ブラックフライデーに向け準備を進めた。「無差別ショッピング」「免税・送料無料」などの販促により、中国人消費者の利用のハードルを引き下げた。
世界事業を展開するアマゾンは直送により、中国人消費者が海外市場と「同質・同価格」の商品を入手できるようにすると表明した。アマゾンの越境ECサービス「海外購」は今年のブラックフライデー前に、アマゾンイギリスとの連結を実現し、商品を豊富にした。「中国人消費者が購入する英国の商品は、消費税が控除されている」アマゾンはさらにプライム会員サービスを導入。会員は海外から商品を購入する際に、送料が回数無制限で無料になり、購入コストを引き下げることができる。
天猫国際は21日より準備を始め、25日に正式に販売を開始する。「全世界無差別」というテーマを掲げ、ブランド・商品・体験の国内外無差別化を図る。米国のブラックフライデーの主力軍であるメイシーズ、米国小売2番手のTARGETは、天猫の「ダブル11」のセールに参加したが、今回はさらに天猫国際のブラックフライデーのセールに参加する。