中国大陸部企業が、優秀な人材を集め引き留める雇用主になるに伴い、中国の人材競争も激化する可能性がある。雇用主のブランド戦略を展開してきたグローバル企業は、人材募集で慎重になる。
中国大陸部で優秀人材募集・引き留めの武器となるのは、「昇進(77%)」、「増給(62%)」、「スキルアップ・発展のチャンス(51%)」の3つだ。ベントータ氏は「中国雇用市場の成熟化に伴い、中国人従業員は賃金の多寡だけではなく、昇進と発展の重視を続ける」と予想した。
また外資系企業の自信も深まっており、多くの企業が2017年に対中投資を拡大するか、従業員を増やすことを計画している。
PwCが先月末に発表した「アジア太平洋経済協力会議CEO調査研究中国報告書2016」によると、中国大陸部・香港の回答者の59%が、今後1年間で中国への投資を増やすことを検討中と回答した。昨年のこの比率は54%。中国で事業展開するその他のAPECビジネスリーダーの43%が、中国への投資を拡大中と回答した。