特に注目したい点はRCEPの包括性と開放性だ。客観的にみて、あらゆる地域自由貿易協議は一旦まとまると、メンバー国以外に対し貿易締め出しや投資移転という一定の影響が出る。だが、国際貿易と投資の勢力図の変化は結局、国際的な産業構造の調整を経て、各国製品に対する市場の歓迎度合いや各国の営業環境の受入度合いで決まる。やはり、開放、融合、発展が経済グローバル化と地域経済一体化のトレンドだ。この点において、RCEPの重要な参加国で中心的な推進役を担う中国は一貫して、世界貿易機関(WTO)のルールに則り、アジア太平洋地域経済一体化の制度構築の促進を後押しする開放的な姿勢を維持している。中国が何度も強調しているように、アジア太平洋地域の締結済みと交渉中の自由貿易協定はいずれも、アジア太平洋地域の貿易・投資の自由化と利便化、地域一体化の推進、経済成長の促進につながる重要な手段で、世界経済の持続可能な成長にも貢献するだろう。
競争しながら協力し、協力しながら成長すること。これは自由貿易協定の目指すところで、参加国と潜在的な協力国にとっての唯一の選択肢となる。アジア太平洋地域と世界の共通利益を大きくすることこそが、アジア太平洋地域の国民の幸福と世界福祉の向上につながるはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年12月14日