海外不動産購入や海外投資のための換金はできない
しかし今年は、用途による制限がある。「北京晨報」の記者は、今年の「個人換金申請表」のなかに「海外での不動産、証券投資、生命保険、投資的な特別ボーナスのある保険など、まだ開放されていない資本項目に用いてはならない」と明記してあるのに気付いた。
近年は対ドルでの人民元安が続いており、そのため人民元を米ドルや他の外貨に換えて海外に資産移転させる投資家が増加している。特に2016年は、多くの投資家が香港の保険に注目した。
国家外為管理局は、個人の換金は当座項目での対外支払いに限ると述べる。たとえば個人旅行、海外留学、公務や商務での出国、親類訪問、海外医療、貨物貿易、非投資系保険、コンサルティングサービスなどである。
また投資に関しては、「中国の資本勘定は完全に外貨両替可能になっておらず、個人の対外投資は規定のチャネルを通じてのみ行える。たとえばQDII(適格国内機関投資家)などだ」と国家外為管理局は説明する。
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