▽健康がチョコレートの敵
アナリストは、「中国チョコレート市場は2015年から低迷し始めた。これは主に『新常態』(ニューノーマル)の経済環境の影響によるものだ。健康や自然といった理念が中国の消費者の消費行動にますます影響を及ぼすようになり、チョコの販売量が減少を続けた。今やチョコは高カロリー、高糖分、不健康の代名詞だ。健康や体重を気にして、消費者はより健康的で自然な菓子類を選ぶようになっている」と指摘する。
贈答品の選択が多様化したこともチョコレート市場のパイを奪った。2月14日のバレンタイン当日でさえ、かつては恋人同士の甘い気持ちを込めた贈り物としてもてはやされたチョコレートが振るわず、後から出てきた生花、口紅、デジタル製品などと人気を争う羽目に陥っている。
▽高級化が反転攻勢の道
消費市場が振るわず、次世代の消費者が登場したことが、チョコレートメーカーにとっては大きな課題となっている。食品の専門家・朱丹蓬さんは、「消費のバージョンアップを背景にしながら、チョコレート大手たちの動きが鈍いため、チョコレート市場は消費バージョンアップのメリットを享受できずにいる」と指摘する。