具体的に見ていくとこうだ。(1)全国一定規模以上工業企業付加価値額は2016年に、前年比6%増となった。特に3月以来、各月の平均増加率が6%以上を維持し、工業成長の安定的な流れが目立っている。(2)全国一定規模以上工業企業は規模が拡大しているほか、利益も前年比で8.5%増となり、前年のマイナス成長の局面を打開した。企業の収益力も高まっている。業界別の利益増加率を見ると、医薬品は15.5%、電子製品は12.9%、化学工業は11.5%。(3)PPIは54ヶ月連続でマイナス成長だったが、9月よりプラスに転じ、12月には5.5%上昇した。工業分野ではデフレ圧力が大幅に緩和され、企業の今後の景況感と市場の自信を強めた。(4)PMIは昨年3月より、分水嶺となる50%以上で推移している。第4四半期の各月は51%以上となり、製造業の拡張の動力が強まり続けていることが分かる。また10月の新規受注指数は52.8%、11月は53.2%、12月は53.2%で、市場の回復が続いていることも分かる。
これらの見どころ満載の成績表は、中国製造業の全体的な規模と総合的な実力の拡大を示している。苗部長によると、中国は世界一の製造大国、ネットワーク大国の地位を占めており、新エネ車の年間生産台数が50万台以上に達し、2年連続で世界一になった。
供給側構造改革の推進を主軸とし、「中国製造2025」の発表と全面的な実施を推進する状況下、中国の工業革新力が大幅に強化されている。苗部長は有人宇宙船「神舟」シリーズの打ち上げ成功、無人潜水艇「蛟竜号」の開発成功、新型リージョナルジェット「ARJ21」の実用化、「長江三峡シップリフト」の世界記録更新などの高級設備の画期的な進展について紹介し、「中国の高速鉄道、原発、通信設備、多軸大型精密自動盤などはすでに、世界的な競争力をつけている」と表明した。