20年前、1970年生まれの申華章さんは海を渡って人生の新天地を開拓しようとした。紆余曲折の後、帰国して科学技術に基づく教育の道を選んだ。「中国に根付いた世界的視野」を標榜する個性化教育の学校を創設したのだ。
10年前、1980年生まれの尹華傑さんは両親の反対を押し切ってドイツ行きの飛行機に乗った。当時、国に奉仕できる人間になるまで国には戻らないと決めた。現在、志を果たして国へ戻ろうとしている。
故国への凱旋エピソードは夢にあふれている。
中国が強大になる歴史的必然の流れに乗った、21世紀以降で最大の「海亀」(海外留学生の中国回帰)ブーム。自らの故国が成長するさまは、彼らにとってはまるで夢の舞台が無限に広がり、中国の経済と社会の発展が世界をリードしているように感じるものだ。
チャンスを掴む――よし、中国へ戻ろう!
「帰国して起業する」という人生の大きな選択をしようとしている、カナダの「海亀」の張極さんは取材に対し、「3分で帰国を決めたよ」と話す。