中国が主導して制定された携帯電話向けの漫画・アニメをめぐる基準が、国際基準に昇格した。工業・情報化部(省)の科学技術司がこのほど明らかにしたところによると、国際電気通信連合(ITU)が正式に携帯電話(モバイル端末)向けの漫画・アニメをめぐる国際基準(T.621)を発表した。これは初めて中国が主導して制定された文化分野の国際技術基準であり、中国の携帯電話向け漫画・アニメプラットフォームの国際的影響力の拡大につながるとみられる。
インターネットが普及するにつれ、携帯電話をはじめとするモバイル端末で漫画やアニメのコンテンツを見るのが、若い世代の文化消費における重要なルートになっている。中国の携帯電話向け漫画・アニメコンテンツの発展は急速で、産業の急速な発展ぶりを受けて標準化の早急な進展が求められていた。現在、携帯電話向け漫画・アニメ産業の標準は中国の同産業で幅広く応用されており、標準に基づいてコンテンツやサービスを提供する関連企業はすでに1千社を超え、ユーザーは1億人を超え、携帯電話向け漫画・アニメの各プラットフォーム間のリアルタイム相互接続が実現され、漫画・アニメの制作や発信にかかる運営コストが効果的に削減されている。
携帯電話(モバイル端末)向け漫画・アニメ基準起草チームの専門家・陳洪さんの説明によると、「この標準は多くユーザーのコンテンツ鑑賞の習慣や嗜好に対応することができるもので、ファイルサイズは小さく、画質はこれまでのものより優れており、質の高いユーザー体験が漫画・アニメのコンテンツ・事業のユーザーの迅速な獲得にプラスになり、特に1990年代生まれ(90後)や2000年代生まれ(00後)の若いユーザーの獲得にプラスになる。この標準は制作者側のハードルも引き下げ、これまでのように複雑な技術コードの処理作業に煩わされることがなくなり、個人、学生、チーム、スタジオなどさまざまな中国の制作者たちを漫画・アニメのオリジナル作品の制作に向かわせ、中国漫画・アニメ産業の復興と発展を後押しするものになる」という。