発展途上国は2015年、再生可能エネルギー向け投資が初めて先進国を上回り、再生可能エネルギーの発電と燃料に計168億米ドルを投じた。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は、≪2016年ラテンアメリカ再生可能エネルギー市場分析≫で、現時点でブラジル、メキシコ、チリがいずれも再生可能エネルギー投資国の世界トップ10にランクインし、なかでもメキシコが最近、電力市場の規制を開放したばかりで潜在力が非常に大きいと分析。また、コスタリカとウルグアイの95%以上の電力が再生可能エネルギーで賄われ、さらにウルグアイがエネルギー総合混合計画を打ち出し、2020年までに再生可能エネルギー利用率100%を目指していると紹介した。
ラテンアメリカ地域は、自然資源の条件に恵まれている。米州開発銀行(IDB)のレポートによると、充分な日光や広大な雨林、豊富な地形が同地域の太陽エネルギー、水資源、風力エネルギーなどを充実させている。そのため、ラテンアメリカ地域の再生可能エネルギー市場が急速に発展し、新興経済国へのグローバル投資の流入をもたらすと同時に、同地域の電力需要の増加が続き、多くの国で電力不足が生じており、再生可能エネルギーの開発は避けて通れない道となっている。