原子力発電は今や、高速鉄道と並んで中国製造業の代名詞ともなっている。国のコア競争力の「国宝」といえるほどだ。
原子力大手、中国広核集団(CGN)の出資による英ヒンクリー・ポイントC原子力発電所(HPC)の新設プロジェクトがこのほど着工した。同社が9日、記者会見で明らかにした。
同社の譚建副総経理によると、2016年9月29日に中国広核集団と仏電力最大手のフランス電力(EDF)と英国政府との間で、原発新設プロジェクトの一括契約を締結。中国にとって原発の「走出去」(海外進出)という歴史的な大事業となる。
同プロジェクトは、ヒンクリーポイントC原子力発電所にEPR(欧州加圧水型炉)2基を建設する計画で、中国広核集団を中心とする中国側の企業連合とフランス電力(EDF)が出資。出資比率はEDFが66.5%、中国側が33.5%となっている。
完成すれば英国の電力需要の7%を賄う見通しだ。英、仏の原発産業サプライチェーンの構築にも雇用促進や人材育成にもつながるほか、中国の原発サプライチェーンの海外進出にも大きく弾みがつくと期待される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年5月10日