「成長、発展、内部連携がますます求められるグローバル経済にとって、WTO(世界貿易機関)はこれまでにないほど重要な存在になっている」。WTOの事務局次長である易小準氏は17日、「第6回世界工商リーダー会議(昆山)」でこう述べた。
2016年、世界の貨物貿易量の増加は、2008年の金融危機以来最低水準となる1.3%増だった。この低成長率は2015年(2.6%)の半分の水準である。易小準氏は、「2016年のグローバル貿易がスローダウンした原因の一部は周期性のものであり、先進国と途上国の経済活動が不安定だったためである。しかし、投資疲労が生じているという内在的構造も反映している」との見方を示す。
2018年の展望についてWTOは、同様の不確定要素の影響を受ける結果、貿易増加率は2.1%~4.0%になると予測している。この予測に対して易小準氏は、「全体的に言えば、WTOは貿易の改善に期待を寄せている。しかし貿易成長は依然として脆弱であり、相当に大きな下振れリスクを抱えていると認識している」と述べる。