メタンハイドレート、実用化までの道は遠い

メタンハイドレート、実用化までの道は遠い。 しかし中国の経済モデルチェンジ、エネルギーアップグレード、大気品質改善の重責を、メタンハイドレートの短期間内の実用化に担わせるのは、恐らく困難だろう…

タグ: メタンハイドレート 採掘 化石 エネルギー 価格

発信時間: 2017-05-22 17:06:32 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国が先ほどメタンハイドレートの試験採掘に成功し、メタンハイドレート開発の歴史的進展を実現した。これはエネルギーのアップグレード、経済発展のモデルチェンジに取り組み、煙霧による呼吸器系の汚染を懸念するわが国にとって、紛れもなく重要な意義を持つ。しかし中国の経済モデルチェンジ、エネルギーアップグレード、大気品質改善の重責を、メタンハイドレートの短期間内の実用化に担わせるのは、恐らく困難だろう。

まずメタンハイドレートの開発による環境リスクを認識し、これを全面的に解明し、効果的に対応する必要がある。これはメタンハイドレートを、技術的試験採掘から実用化に向かわせる上で重要になってくる。米日などの30数カ国・地域が現在、さらには50−60年代よりメタンハイドレートの研究と調査を行っている。中国はスタートが遅れたが、順調に進展している。全体的に見ると、どの国も大規模な採掘を実現していない。これには一つの根本的な原因がある。メタンハイドレートは開発の過程において、従来の油ガス資源の開発による地質災害、温室効果、環境破壊などを大きく上回るリスクをはらむからだ。

次にメタンハイドレートの経済性、特に従来の化石エネルギー価格と使用コストを下回ることが、代替エネルギー源になるための前提条件だ。化石エネルギー技術の成熟度と規模による経済性と比べると、政府の補助なき新エネの価格には競争力がない。メタンハイドレートが実用化の段階に入れば、量産化によりコストを削減できるが、太陽エネルギー、風力エネルギー、地熱エネルギー、バイオマスエネルギーなどの再生可能エネルギーとの競争にさらされる。しかもメタンハイドレートの実用化の過程において、再生可能エネルギーの実用化と同じく、国家からの補助を必要とすることが予想できる。コストの強みにより商用・民間市場に進出するまでには、さらに長い時間を必要とする。

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