韓国のサーズ配備問題を契機とする中国の反韓ブームも中国の国産メーカーに追い風となった。今年第1四半期のヒュンダイの中国での売り上げは前期比46%減と半減。国産メーカーが市場を握りつつあり、ヒュンダイはまだあきらめていないものの、短期間で状況を変えることは難しい情勢である。
中国は世界の自動車市場の風向計である。中国市場の競争に勝つことができなければ世界市場でもシェアを伸ばすことは難しい。2008年以降、中国が世界最大の自動車製造・販売マーケットになっているためである。また中国は自動車産業の参入障壁を設けていない。このため市場の発展が極めてダイナミックである。電動自動車でトップを走るBYDが世界市場で伸びているのもこうした理由による。
中国は1980~90年代から外国の自動車メーカーと提携し、技術導入方式によって小型車の製造基本技術をマスターしてきた。そしてこれをベースに2000年から国際自動車立ち上げてきた。
現在中国の消費層の中心は1960年代以降に生まれた人たちであり、彼らは中国の改革開放の中国社会で育ってきた人である。このため強烈な実用主義傾向を示すとともに、国産製品を普通に受け入れる。これがヒュンダイがサムソンと同様に中国で打つ手がない状態であることの原因である。こうした傾向を変えるには、まず中国に対する見方を変えることである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年5月27日