身体面は、パイロットと同様、健康的で完璧な身体が必要とされるだけでなく、「骨折をしたことがある人は選ばれない。盲腸手術経験は容認できるが、胸部を手術したことがある人はだめだ。近視の人は選ばれにくい。宇宙空間は負荷が大きく、網膜が脱落しやすいからだ」と楊利偉氏は述べる。
光栄だが責任重大な宇宙飛行士 2003年に宇宙飛行をして以来、楊利偉氏はどこでも熱烈な歓迎を受けてきた。アメリカのチャイナタウンでは、年配の華僑が食事の代金を受け取ろうとしなかった。香港では、中国の宇宙飛行士は「最も異論のない代表団」であり、いたるところで市民や子供たちの注目の的となった。 ほとんどすべての国で、宇宙飛行士は輝かしい存在となる。しかし楊利偉氏は、宇宙飛行士は栄誉より責任のほうが重いとした上で、この仕事を深く理解しなければ、チームに入ることはできないと強調する。
宇宙飛行士は、60日間横になり続けるという訓練があるが、20日が過ぎるとイライラしてくる。「宇宙飛行士というのは高リスク、高負荷の仕事だ。この仕事の性質を深く理解し、貢献の精神を持ってこそ、やり遂げることができる。誰でもできるものではない」と楊氏は述べる。