国家発展改革委員会、中国工業・情報化部は12日、自動車投資プロジェクト管理意見を共同発表し、今後は独立法人ガソリン車完成車企業の新設を認めないと明らかにした。また既存の自動車企業がガソリン車の生産能力を新設する場合も、従来の生産能力の利用率、収益、研究開発などの指標を検討する必要がある。これは自動車業界の過剰生産能力削減に関する、現在まで最も厳しい措置となる。
管理意見によると、将来的にはガソリン車の生産能力の新設を厳格に規制し、原則的には次のガソリン車企業の投資プロジェクトの新設を認めない。(1)独立法人ガソリン車完成車企業の投資プロジェクト。(2)既存の自動車完成車企業の乗用車・商用車の類別を跨ぐ投資プロジェクト。(3)生産停止・半停止状態、連年赤字、債務超過で、政府からの補助と銀行からの貸付に依存する既存の自動車完成車企業による、省・自治区・直轄市を跨ぐ移転に伴う新規投資プロジェクト。
既存の完成車企業がガソリン車の生産能力を拡大する場合は、▽前年度・前前年度の生産能力利用率が業界全体の平均水準を上回る▽前年度の新エネ車生産台数が業界全体の平均水準を上回る▽前年度の研究開発費の売上高に占める比率が3%を上回る▽製品に国際的な競争力がある▽企業の平均燃費が国家標準を満たす――といったすべての条件を満たさなければならない。
また既存の乗用車・商用車企業が下位分類を跨ぐ投資プロジェクトの建設を申請する場合、▽生産を予定している製品の研究開発の整った経験、専門的な研究開発チームと十分な研究開発能力▽製品が国内同類製品の先進水準に達する▽前年度の新エネ車生産台数が業界全体の平均水準を上回る――という3つの条件を満たさなければならない。
国家発展改革委員会は今後、産業の基礎が固まっており、関連体制が整っている、高い競争力を持つ地域への生産能力の集約を促すと表明した。自動車生産能力の利用率の低い地域と企業の合併・再編を奨励し、国有自動車企業の改革を加速し、企業の合併・再編と戦略的協力を奨励し、産業の集約度を高める。ゾンビ自動車企業の市場撤退を促す。
同時に民間資本及び高い技術力を持つ企業による新エネ車、重要部品の生産への参与を支持し、既存のガソリン車企業の新エネ車へのモデルチェンジと発展の加速を指導する。産業発展水準と結びつけ、新エネ車投資プロジェクトの技術条件、生産と進出の条件の規範化を続け、企業の新エネ車産業化能力及び技術水準の向上を奨励する。北京・天津・河北などの大気汚染重点防止エリアでの新エネ車の発展と使用を奨励し、汚染防止を推進する。新設企業投資プロジェクトの管理を厳格化し、盲目的な事業展開と低水準の重複建設を防止する。
新たに発表された管理意見によると、自動車生産能力情報報告制度が制定される。自動車完成車、エンジン、自動車用動力電池の生産企業は、前年度の関連製品の生産量、建設済みの生産能力、建設中の生産能力、計画中の生産能力などの状況を、毎年1月末までに関連部門に報告しなければならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年6月13日