ロイター通信ウェブ版は7月5日、「くず鉄のリサイクル増加、中国の鉄鉱石需要が低下か」という見出しで、「過去数十年の中国の高度経済成長期にできた建物、橋、自動車は取り壊されたり解体されたりしている。そんな中、中国のくず鉄供給量は激増しており、中国の鉄鋼企業のくず鉄使用は増加し、世界最大の金属消費国の鉄鉱石需要にも影響する」と論じた。
鉄鉱石需要の低下は世界の鉱業大手の生存にも関わる可能性がある。これらの大手企業は中国が1億トンクラスの大量消費をすることで成り立っている。香港CLSAのアナリストのダニエル・モン氏は、「中長期的な目で見れば、鉄くずは鉄鉱石に脅威を与える。2020年までに、世代交代のスピードは加速する」との見解を示した。中国の鉄くず利用率は約11%、米国は70%を超える。これは、この原料のリサイクルの増加余地が大きいことを示している。北京市で誘導炉による低質の鋼の生産が停止され、中国の鉄くずは増えている。北京市のこの措置は汚染改善と鉄鋼の過剰生産の抑制のためである。鉄くずを多く使用し、生産量1億2000万トンに達するこのような鉄鋼工場が稼働を停止すれば、5月の中国の鉄くず輸出量はこれまでにない水準に達するだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月7日