中国国家税務総局の最新統計によると、2017年上半期の全国税務部門の税収は7兆789億元(輸出税還付金控除後)で、前年同期比で8.9%増加した。税収全体に占める第3次産業の割合は57.6%、小売業の税収の伸びは25%に上った。これにより、中国の経済構造の改善が進み、経済成長での消費のけん引作用が強まっていることが明らかになった。
年初より、中国政府は大規模な減税・費用徴収削減措置を何度も実施しており、構造的な減税の効果が現れている。減税・費用徴収削減措置は企業の負担を軽減し、経済主体の活力が向上するため、経営活動拡大に伴う税収も増加する。下半期は、減税・費用徴収削減措置が一段と拡大される見通しだ。
国家税務総局収入規画核算司の鄭小英・副司長は、17年上半期は経済運営と密接に関係する税収指標が顕著に好転したと指摘する。第2次、第3次産業の税収がハイペースで伸び、経済構造の改善が進んだ。うち、税収全体に占める第3次産業の割合は57.6%と、2016年末より1.1ポイント拡大した。「第2次産業の税収は2016年に減少したものの、17年上半期にハイペースな増加に転じた。これは実体経済が徐々に好転しつつあることを反映している」と、鄭副司長は分析した。
このほか、消費関連産業の税収が伸びており、消費の高度化が進んでいる。上半期は、消費を反映する税収が好調で、小売業の税収は前年同期比25%増と、税収全体の伸びを16.1ポイント上回る伸びとなった。これは経済成長での消費のけん引作用が強まっていることを反映する。同時に、消費の高度化が加速しており、知識型、サービス型、イノベーション型の消費が拡大。スポーツ、教育、文化芸術、娯楽などの税収伸び率はそれぞれ64%、34.9%、24.9%、15.6%だった。