▽中国市場の潜在力は無限
世界のスマートホーム産業の誕生発展は中国市場における発展を促した。40年近い浮き沈みを経て、中国は今や名実ともに家電大国になった。だが家電強国という目標に向かうためには、スマート化が避けられない方向性になるとみられる。
国務院はこのほど「次世代人工知能(AI)発展計画」を発表し、中国初の国レベルのAI発展の中長期計画となった。これによると、20年をめどにAIの中核産業の規模が1500億元(1元は約16.5円)に達し、関連産業の規模が1兆元を超えることを目指す。また25年をめどに、次世代AIがスマート製造、スマート医療、スマートシティ、スマート農業などの分野で幅広く応用されるようになり、AI中核産業の規模が4千億元に達することを目指すという。
AIが発展すれば必然的にスマートホーム産業の加速的向上をもたらす。魅力的な発展の見通しや良好な政策的環境の下で、スマートホームは中国家電産業の突破口と見なされており、海爾(ハイアール)や美的といった伝統的家電大手企業や、華為や百度などの科学技術企業が相次いでこの分野に布陣を敷いている。
先進国に比べて、中国のスマートホーム産業はスタートが遅かったが、市場ニーズは巨大で、このため中国で潜在力が大きく、成長ペースが速い産業の一つになっている。シンクタンク易観がまとめたデータによると、18年までに、中国スマートホーム産業の規模は1800億元に達し、大量の資本と企業を誘致して、市場には「百家争鳴」の状況が出現することが予想されるという。