今年に入り、中国の外資導入データには変動が見られ、伸び率が全体的に低下している。一部メディアと調査機関はこれを「中国への投資の魅力が低下」「中国の投資環境の悪化が始まった」と解釈している。専門家は「データの短期的な変動は、世界の対外投資が苦しみながら回復する環境と関連しており、また一定の季節的な要因もある。これを中国への投資の魅力が低下、投資環境が悪化と判断するのは不適切だ」と指摘した。実際に、海外企業の対中投資への強い意欲、中国の投資環境への評価を見ると、海外投資家は依然として中国を中心的な投資先とみなしている。
中国商務部研究院地域経済協力研究センターの張建平主任は、インタビューに応じた際に「中国では今年、新設外資系企業の数が大幅に増加している。これは中国での創業の意欲を持つ海外投資家が増えていることを意味する。また投資先を見ると、外資はハイエンド産業に集まっている。例えば1−8月のハイテク製造業の実行ベース外資導入額は前年同期比15%増、ハイテクサービス業は21.4%増となっている」と指摘した。
投資環境への評価
国家発展改革委員会の孟瑋報道官は、中国の投資環境について「国連貿易開発会議が今年6月に発表した『世界投資報告書2017』によると、世界で最も魅力的な投資先ランキングで、中国は2位になっている。中国米国商会、中国EU商会の調査によると、2017年には米国企業の69%が対中投資を拡大し、EU企業の約3分の1が中国を研究開発のトップ3の投資先とする見通しだ。10億ドル以上の外資大型プロジェクトが最近、大幅に増加している。これらの状況は、中国の投資環境が外資から広く認められていることを示している」と説明した。