■より広範な影響
人民元の先高観が強まれば、中国株式市場に対するポジティブな見方が強まるとみられる。上海総合指数は3カ月連続で上昇し、2016年1月以来の最高値を更新した。外国人投資家が銀行短期債券の保有を倍にし、8月も国債ポジションを増やしたのに伴い、3四半期続いた債券相場の下落に歯止めがかかった。
■改革、レバレッジ解消
ゴールドマン・サックスの鄧敏強氏は、中国当局は今後段階的に、人民元レートの上下双方向への変動幅を拡大したり、為替介入の頻度を減らしたりするといった措置を講じて、人民元相場を自由変動に近づける可能性があると指摘した。
シンガポールのオーバーシー・チャイニーズ銀行のエコノミスト謝棟銘氏は、人民元相場の一段の自由化は中国経済にプラスになるほか、より効率的な資源配分を可能にすると指摘。金融市場の安定は長期的にみて中国経済に有利に働くとの見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月23日