英メディアによると、世界の潮流が変化しつつある。ITの聖地である「シリコンバレー巡礼」はもはや中国のIT産業の必修科目ではなくなったようだ。多くの海外著名人が中国を訪れ、中国の科学技術のトレンドを観察し学ぶようになっている。同時に、世界に分散していた中国のエリート達が続々と中国に戻ってきている。
英フィナンシャル・タイムズによると、海外のエリートは北京や上海のような大都市だけでなく、地方都市にも集まっている。杭州を例に取れば、アリババの金融部門アント・フィナンシャルなど国際的なプラットフォームがグローバルエリートを引き付けている。杭州はすでに人材流入が最多の都市となり、シリコンバレーから大挙して帰国した中国人エンジニアがこの都市のインターナショナルスクールの拡張を後押ししている。
報道によると、人材が流入する一方で、技術モデルの輸出が進んでいる。中国で起こった技術革新の流れは、世界のIT市場の変化をリードしている。デジタル技術、モバイル決済、シェアエコノミーなど、中国で生まれ育った技術が中国経済の広がりとともに世界の多くの地域で活用されている。先ごろ「一帯一路」沿線国20カ国の青年が選んだ中国の「新四大発明」は、高速鉄道、支付宝(アリペイ)、シェア自転車、ネット通販だった。中国のインターネット企業が世界のITビジネスで主導的役割を果たしていることに多くの人々が注目し始めている。
自然言語処理と検索技術の専門家、中・米IT産業の経験者であり目撃者である呉軍氏は、グーグルとテンセントで幹部として活躍した後、2014年にベンチャーキャピタルに転じた。その後シリコンバレーの中国人エリートを集め、IT産業専門に投資するAmino Capitalを創設し、次世代ITのうねりの中に身を投じた。